2026年01月28日
介護現場で増え続ける、利用者や家族からの暴言・威圧・過大要求。
「現場で何とか対応している」という事業所も多いかもしれません。
しかし今年度、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策を“事業者が整備すべきもの”として位置づける改正の動きが進んでいます。
施行は2026年10月頃が予定とされていますが、ポイントは「いつから」よりも、準備が必要な内容がすでに見えているという点です。
今回の改正の芯は明確です。
カスハラを、現場職員の個人対応で耐える問題ではなく、事業主が“雇用管理上の措置”として職員を守る問題へと位置づけ直すこと。
つまり、事業所としての方針や仕組みが問われる時代に入ります。
介護事業所が今から意識したいのは、次の5点です。
1つ目は、対応方針の明確化。
カスハラには毅然と対応し、職員を守る姿勢を法人として示します。
2つ目は、相談体制の整備。
相談窓口、判断の流れ、プライバシー配慮まで含めて仕組みにします。
3つ目は、初動フローの明確化。
現場→上長→管理者→法人という“順番”を1枚で共有することが重要です。
4つ目は、研修と周知。
新人でも迷わない定型句や「一人で抱えない」ルールを浸透させます。
5つ目は、記録の整備。
事実記録に加え、職員の負担や恐怖感なども整理して残すことが、再発防止と職員保護につながります。
介護のカスハラ対応は、すべてを一律に扱うものではありません。
対応は次の3つに分けて考えると、現場が混乱しにくくなります。
落ち着かせる:不安や疾患、環境要因が背景にある場合は、ケアの工夫で減らす
守る:暴力や脅しなど危険がある時は、安全を最優先する
ルールに戻す:過大・執拗な要求は、個人対応をやめ法人対応へ切り替える
この整理が「事業所基準」として言語化されているかが、今後の分かれ目です。
カスハラ対策は、「出入り禁止」にするかどうかの話ではありません。
介護・障がい福祉では、権利擁護・契約・サービス継続なども踏まえた、丁寧で現実的な仕組みづくりが求められます。
現場を守り、職員が安心して働ける環境をつくるために、
今から一つずつ整えていくことが大切です。
今回の改正の考え方や、現場に落とし込む具体策については、
最新介護情報ブログ【介護キャンパス】で詳しく解説しています。
👉 https://kaigocampus.com/