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2026年03月03日

適切な判断と対応が成否を分ける カスハラ対処と防止策(前編:講義①②)

介護の現場でカスハラが深刻化する背景には、相手の怒りや言い方そのものより、職員側の「判断が止まる」瞬間が増えていることがあります。利用者本人だけでなく、ご家族や関係者からの強い要求や言動に対し、「これは正当な苦情?それともカスハラ?」と迷う。判断が職員ごとにぶれると、対応が二転三転し、相手の不信感が増し、結果として要求がエスカレートしやすくなります。

本記事(前編)では、研修の講義①②をもとに、まず“線引き”の土台を共有します。大声かどうかではなく、要求が業務の必要範囲を超えているか、就業環境を害しているかという視点を持つこと。そして介護現場特有の事情として、認知症や精神症状など背景要因がある場面でも、支援としての対応と職員の安全配慮を両立させるために、迷ったら相談し、持ち帰り、記録してチームで介入できる形にする重要性を確認します。

講義②では、現場で巻き込まれないための対応の“型”――「受け止める→判断する→伝える」を丁寧に解説します。謝罪を重ねて場当たり的に収めるのではなく、相手の不安を言語化して落ち着きを作り、判断に迷うときは即答せず「確認して参ります」と持ち帰って組織判断につなぐ。できる/できないは安全とルールを軸に説明し、必要なら代替案へ。型があるだけで、現場は驚くほど消耗しにくくなります。

後編では、講義③「防止の仕組み」と事例ワークで、起きてから頑張るのではなく“起こりにくくする”事業所の設計までつなげます。まずは前編で、現場を守る基礎を一緒に押さえましょう。
 

ベラガイア17人材開発総合研究所 代表 梅沢佳裕

※講師依頼の方は、ホームページ内にある研修シラバスをご覧ください。

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